1957年戦後の慌ただしさが残る松本で開店した老舗喫茶店

入口から渋い…土日の観光客行列はもちろん、平日のティータイムにも並ぶ松本市の有名喫茶店です。
私が学生の頃から何一つ変わっていないレトロな趣で、扉を開ければそこには戦後復興の昭和ロマン漂う時空を超えた空間が広がります。

昔ながらのメニューが並ぶ食品サンプル。こういう展示は最近あまり見なくなりました。

一歩店内に足を踏み入れるとそこは松本の喫茶文化のパイオニアとして君臨してきた昭和レトロな空間が広がります。
まるで戦後にタイムスリップしたような錯覚を覚えます。
この日はたまたまランチタイムの後だったので、先客がさほどおらず、いつもの賑わいはなく静けさが珈琲の香りとともに漂っていました。

メニューもなんともレトロで。セピア色が似合う空間にマッチしています。
最近新発売だという「ルビークリームソーダ」を提案されましたが、今回のお目当ては「モカパフェ」。
コーヒーをより身近に、そんな店主の思いから日本の喫茶業界に初めてモカパフェー、モカクリームオーレというメニューを提案。
思い出のモカパフェを

数十年前に来た時は700円。当時はちょっとお高いイメージでしたが、150円しか値上げをしておらず850円ですが、物価高ゆえ1500円くらいしてもおかしくないようなご時世で、今はなんならお安く感じてしまう。
当時から甘い珈琲が苦手で、「モカ」と名のつくケーキやらアイスやらは好んで食さなかったのですが、友人に「ここのは違う!」と半ば強引につれてこられて食べたのが始まり。
モカ嫌いの私が何故かこれは「美味しい!」と唱えてしまう不思議なパフェ。

改めて何が美味しいのか考えながら食べると、やはり当時と同じ感想を抱き始めました。
真ん中に乗っているコーヒーゼリーが秀逸。
コーヒーにこだわっているだけあって、そんじょそこらのコーヒーゼリーではなく、しっかりと濃く苦みがきいていて、さらに昭和プリンのようにガッチリ固い。
アイスクリームは、アイスクリンのようなちょっと氷菓っぽいさっぱりとしていて、色も白ではなく黄色く卵を感じる味わい。
そして、茶色のほうもあっさりとした乳脂肪分はあまり多くないアイスですが、やはりコーヒーがしっかりきいていて、濃厚なアイスクリームよりも「爽」のようなシャリ感が残るラクトアイス的な雰囲気。
アイスクリームの甘さをしっかりとコーヒーゼリーの苦みが締め上げているという大人のモカパフェ。時々頬張る生クリームが一番濃厚。
懐かしい気持ち半分と、大人になって食べても同じ感想を持つ…いい意味で変わらない不動の美味しさ。
気になるルビーソーダもいってみる

おすすめされたルビーソーダも気になって、後日またここを訪れました。

松本産のいちごを使ったアイスに目の前でソーダ水を注ぎます。
音泉いちごハウスとミノリデイズが育てた規格外を使用し、地域資源のアップサイクルを目指した商品となっております。
映えを狙ってもいる商品なので、動画をスタンバイ。クラシックな真鍮の水差しからひえっひえのソーダが注がれます。

こちらもとにかくアイスクリームが美味しくて。
香料バリバリのいちごアイスではなく、イチゴよりよりイチゴな香りと味わいに仕上がっていました。
時間が経つにつれ溶けてくるイチゴフレーバーが、炭酸水に溶け出し、鼻を抜けるイチゴのいい香りを何度も楽しみました。

汗をかいたグラスがまた「涼」を感じさせ、目でも涼しい。飲んだら涼しい。そして、心が満たされる愛らしい味わい。
あっという間に終わっちゃうのが、ちょっと切なさを感じる…こちらは900円也。
まとめ
平日でも賑わう老舗喫茶店。決してカフェではない。
松本市の人々のみならず、国内外の観光客が多く集います。喫茶店なので混んでいる時は回転はよくないと思うので(そして17時に閉店)、平日のランチちょい過ぎが狙い目。
また、1人でも6人席に通されたりするので(自分がそうでした)、こちらのお店は儲けを意識していないと推察されます。
お客さんもこの雰囲気ではみんな静かで、小さい声で会話していますので、小さいお子様連れには適さないかもしれません。
コーヒーの良い香りとこのクラシカルな空間で過ごすひとときは、ちょっぴり特別なものに感じます。
